はじめに

 

ごあいさつ
ようこそ当サイトへ、所長の申天雨(シン・チョヌ)です。
皆さんのご来訪を心より歓迎いたします。

我が事務所は京都市右京区の太秦(うずまさ)、国宝第1号の「弥勒菩薩半跏思惟像」で有名な広隆寺の近くにあります。もしくは東映太秦映画村の近くと説明したほうが分かりやすいかもしれませんね。
当事務所から車で5分ほど西へ行くと、名勝・嵐山です。

外国人登録証は国籍証明書か?
さて、当サイトを訪問された方は、少なくとも本国の家族関係登録簿(戸籍)に関心が有り、また外国人登録証の「国籍等」欄が「韓国」もしくは「朝鮮」の方だと思います。

ここでいう「韓国」と「朝鮮」はどう違うのでしょうか。
日本政府の見解によると、「韓国」は国籍で、「朝鮮」は用語であるとしています。
しかし、我々の国籍を決めるのは日本政府ではないはずです。

まず韓国政府の見解は、韓国国籍を持つ者は必ず韓国の家族関係登録簿(戸籍)に記載され、韓国の家族関係登録簿(戸籍)に記載される者は原則として韓国国籍を有している、としています。
在日の場合は、家族関係登録簿(戸籍)に記載されたうえで駐日領事館にて在外国民登録がされており、また新たに家族関係登録簿(戸籍)に記載される人は、先に在外国民登録をして家族関係登録簿整理(戸籍整理)をすることになっております。

一方、朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)の国籍法によれば、共和国公民は、第一に共和国創建以前に朝鮮の国籍を所有していた朝鮮人とその子女で、その国籍を放棄しなかった者、第二に外国の公民または無国籍であったが、合法的手続きにより共和国国籍を取得した者、としています。
国内居住者は市、郡(区域)安全部の下部分駐所に身分登録をして公民証を受け取ります。国外居住者については、実務的な事業は当該国に駐在する共和国外交または領事代表機関がおこなうとしています。

 

以上の説明で二つの事が分かると思います。
(1)外国人登録上「韓国籍」であっても、本国の家族関係登録簿(戸籍)に記載がなければ、法律的には韓国国民ではないということ。
(2)外国人登録上「朝鮮籍」であっても、公民(国民)登録をしていないので、法律的に北朝鮮国民である事を証明できないということ。
※(2)に関しては朝日間に国交がないからだという考えがありますが、果たしてそうでしょうか。総連がやろうと思えばいくらでもできたことだと私は考えます。 これは国交が正常化すればはっきりするでしょう。
※これを最も好意的に解釈するのであれば、在日の98%が南の出身なので、ゆくゆくは南にある祖父母・父母の家族関係登録簿(戸籍)に載るべきだと北朝鮮は考えたのだと思えば角も立ちません。

いずれにせよ「韓国籍」であっても家族関係登録簿(戸籍)の整理をしていないがためにパスポートを取得できない方と、もう一方で北朝鮮政府が公民(国民)登録を約60年間放置してきたにもかかわらず自らの帰属意識のみで「朝鮮籍」をお持ちの方は、自分がどこの誰なのかを証明する手段が我々にとっての外国である日本政府発行の外国人登録証以外にない、ということになります。

これはまさに異常な状態であると言わざるをえません。

 

在日コリアンと韓国家族関係登録簿(戸籍)の関係は?

そもそも在日コリアンと韓国家族関係登録簿(戸籍)とはどのようなつながりがあるのでしょうか。

日本の植民地であった朝鮮半島では1923年6月30日に「朝鮮戸籍令」が施行され「戸籍制度」がスタートしました。
この時点から全ての朝鮮人(国籍は当然に日本)の出生・婚姻・死亡等の身分事項が、申告義務者の「出生申告」「婚姻申告」「死亡申告」によって、「戸籍」に記録されるようになりました。
「朝鮮戸籍令」施行前に生まれた人については「出生申告」ではない何らかの「申告」によって記載されたものと思われます。
つまり植民地時代に日本に渡って来た全ての朝鮮人の出生・婚姻・死亡などの身分関係はすでに戸籍に記載されていたのです。
 
1945年8月15日以降も韓国では「戸籍制度」が引き継がれ、度重なる法改正を経て現在に至りました。
2008年度からは「戸籍制度」が廃止され、新たに「家族関係登録制度」がスタートしました。
本人の申告なしに自動的に、戸籍に基づいて家族関係登録簿が作成されます。
それまでの戸籍は全て除籍となって「除籍簿」に保存されます。 
このように我々在日コリアンは、植民地時代の戸籍に記載された朝鮮人の直系の子孫にあたるので、2007年までの韓国戸籍、2008年からの韓国家族関係登録簿と切っても切れない法律的関係があるのです。 
 
ところで、日本に渡って来た全ての朝鮮人の「戸籍」への記載において、1945年8月15日までとそれ以降では根本的な違いが現れました。
1945年8月15日までの、在日コリアンの身分事項の変動については、日本の役所に届出をしたものが自動的に朝鮮の本籍地の役所に送付されて戸籍に記載されました。
つまり当時の朝鮮は日本の植民地だったので日本の国内と同じ扱いだったのです。 
ところが、1945年8月15日以降の、在日コリアンの身分事項の変動については、日本の役所に届出をしたものが自動的に韓国の本籍地の役所に送付されることは無く、当然別途に韓国の本籍地の役所に届出をしてこそ韓国戸籍に記載されるようになったのです。

今まで韓国の役所に一切届出をしたことのない家族の戸籍謄本を見ると、その記載内容が1945年8月15日でピタッと止まっているのが判ります。
 

一日も早い家族関係登録簿(戸籍)整理を!
外国人登録上の国籍や政治的見解、帰属意識はともかく、私たち在日のほとんどが南、つまりは現在の韓国の地域の出身であることは事実です。

一世である祖父母または父母の家族関係登録簿(戸籍)が原則として韓国に存在します。

また二世であっても1945年8月15日以前に生まれた方なら、かなり高い確率で家族関係登録簿(戸籍)が存在します。

一日も早く家族関係登録簿(戸籍)を整理し、ご家族全員を故郷の家族関係登録簿(戸籍)に記載して、正式な国籍を取得されるべきではないでしょうか。

月日が経つほど家族関係登録簿(戸籍)整理はより複雑になります。


また、将来日本への帰化を視野に入れている方も、家族関係登録簿(戸籍)を整理してから正式な国籍を取得し、そののち帰化されることをお勧めします。

 

それでは皆様からのご依頼を心よりお待ち申し上げます。